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第4回 強い気持ちを、ずっと心に抱いて。

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株式会社ミュージックエアポート

ネットサービス事業部 ネットサービス1課 南はるかさん
ネットサービス事業部 ネットサービス2課 山梨景子さん
ネットサービス事業部 ネットサービス1課 花崎可奈子さん
※写真左より右

着うた®の配信を中心に、さまざまなコンテンツビジネスを通して、深く音楽業界と関わる株式会社ミュージックエアポート。

今回は女性のスタッフ3人を突撃取材してきました。それぞれに部署も業務内容もちがうという3人ですが、とっても仲良し。

3人集まれば、どこにでもいる女の子によるガールズトークがスタートします。かと思うと、真剣な表情で、ウェブ業界での展望を語り出したり。

音楽×ウェブの業界は、たくさんの女性が、元気いっぱいに活躍する業界なんですね!

有休を使って、ライブ活動を! ~この仕事を目指すきっかけ~

――ではまずこのお仕事に就いたきっかけを教えてください。

山梨さん(以下Y):私は以前、広告代理店に勤めていました。そこでは既存のクライアント(お客様)に対する企画立案などを行っていたんですが、クライアントと接していくうちに、実際のコンテンツ制作の方に興味が移ってきて。そこでは広告のプランを考えることはできたんですが、コンテンツの中身までは携われなかったので、今の仕事に転職してきました。

南さん(以下M):もともとデコメが大好きで、この会社に入社しました!転職を考えていた時に姉に紹介してもらい、2年ほど一緒に働いていました。現在姉は退職しておりますが、在職中は、姉であり、上司であり、という関係で、姉のことを「南さん」と呼んでました(笑)。仕事中は敬語を使って、一歩外に出ると姉妹の会話に戻り、不思議な感じでした。

花崎さん(以下H):私はプロのミュージシャンになるために10年ほど前に東京に出てきて、上京して5年ほどは音楽活動に集中的に取り組んでいました。その後、ゲーム会社に就職して、モバイルサイトの運用など、コンテンツビジネスに初めて接しました。これを機に音楽活動を一旦落ち着かせていましたが、音楽に対する情熱がずっと根底にあったため、レコード会社に移り、その中で、自分が一番得意な分野、業務の仕組みづくりや業務スキーム※1を整備していくことなんですが、それを活かしたいと思い、さらに音楽と関わりながら何かできないかと考えて、今の仕事を選びました。
※1→スキーム:計画を伴う枠組みのこと

――花崎さんはどんな楽器をやっていたんですか?

H:ピアノとギターとホルンと打楽器です。学生時代に吹奏楽部だったので、そこで打楽器とホルンを経験しました。ピアノは小さい頃から習っていて、自分で曲をつくるようになってから、ギターを始めました。

――山梨さんもバンドをしていると聞きました。

Y:はい。今も活動しています。実は8月に自主企画ライブをやります(笑)

――じゃあ平日は仕事をして、休日はバンド活動を……。

Y:そうですね。あとは有休を使ってライブをやったり。この会社のおかげで何とか続けられています。

――では南さんも楽器をやってたりとか……

M:なにもしてないです(笑)。でも聴くのは大好きなので、山梨さんのライブに行ったりもします。やっぱりステージ上では、会社での姿とぜんぜん違い、すごくかっこいいです!

過去の傾向を見逃さず、流行もチェック! ~現在の仕事内容~

Y:私は『トクする♪i-MUSIC』と『スゴうたフル』という、広告収入をメインに運営されている2つの無料サイトに関わっています。コンテンツを盛り上げるための企画立案や、ユーザーのサポートなどを全体的に見ながら、さらに売上の管理なども行っています。運営面を全般的に見ている感じですね。あとは配信する曲の選定もやっています。J-POPの売れているアーティストはダウンロード数も増えるので、最新のJ-POPの情報をチェックして、それをもとに選曲を行っています。

――コンテンツを盛り上げるためにはどういったことを?

Y:例えばダウンロード数が落ちてきた時に「タイムセール」をやったり、あとはゲームコーナーを企画したりもしています。そういったシステム関係の仕様書を作成するのも私の仕事です。社内で手が回らない場合は、更新作業をすることもありますね。

――では花崎さんのお仕事の内容を教えてください。

H:私はもっと制作の方に寄っていて、着うた®や着うた®フル、ビデオクリップなどを配信用のデータに変換する作業が主になります。生産業務になるので、業務の効率化や品質の保持を一番に考えて、どのように業務を進めていけばいいかという仕組みの部分を客観的に見て、管理をしています。

――人の動きを見ながら、マンパワーを調整したり。

H:そうですね。あとは問題が発生した時に、原因を究明して再発を防止するための対策を練ったり、というのも重要な業務の一つです。毎日口うるさく言っています(笑)。

――つまり、山梨さんの部署で選曲したものを花崎さんに渡して、できあがったデータをまた山梨さんが配信する、というような流れですね。

H:そうです。私のチームの担当者が打ち合わせに参加することもあります。

――配信される曲は、主にどういった理由で決めるんですか?

Y:やはり客観的なデータがあれば、それをもとに決めることが多いですね。例えば西野カナさんは着うた®を出すと、過去のデータから言っても、必ずヒットしているので発注対象になります。あとは、ランキングやヒットチャートなどのデータも重要です。さらにテレビの影響も大きくて、露出が多いアーティストはダウンロード数も伸びています。過去の傾向を見逃さずに、その上で流行も追いつつ選曲を行っています。

――じゃあみなさん、いま流行っている音楽に相当くわしいんでしょうね。

Y:ん~、どうでしょう(笑)。まだまだとは思っていますが、入社当初よりは詳しくなったと思います。

――ではお待たせしました(笑)。南さんもお願いします。

M:私は音楽以外の分野を担当しており、デコメときせかえのサイトの運用業務全般とコンテンツ企画などをやっています。主にコンテンツのディレクションや、キャラクターライセンスの交渉などやっております!

――デコメってどのように作られていくんですか?

M:個人のクリエイターさんをネットで探して、直接交渉しています!流行のデコメを基準にしつつ、クリエイターさんの個性を活かしながら、デコメ素材を制作いただいております。具体的な指示を出す場合もあれば、自由に制作していただき、配信をする場合もあります。最近の流行はキモカワ系です(笑)

――なるほど。きせかえサイトにも携わっているんですよね?

M:はい。版権モノのキャラクターを中心に懐かしキャラや流行のキャラまで、様々な版権を取り扱う総合きせかえサイトの運用業務もしております。ライセンスの交渉からコンテンツ企画、ディレクション、サイト運用までの一連の作業を担当しております。

――もともとそういった技術や知識を学んだ経験があるんですか?

M:いえ、未経験だったのですが、入社してから、モバイルHTMLを一から学び、サイトのコーディングが出来るようになったり、企画立案から企画書作成まで、数多くのことを学びました。

――最初は上司となるような方がいたんですか?

M:はい。元々の上司は姉でした(笑)最初は女性3人チームで、サイト運用全般を行っていたのですが、今では私がディレクターを担当しており、運用は部下にお任せしています!

AKB48の顔と名前が一致しました! ~仕事のやりがい・大変なこと~

――仕事の中でやりがいを感じる部分は?

M:仕事自体にやりがいを感じています!やはりもともとデコメやキャラクターが好きだったので、コンテンツ企画から配信までに携われて大変うれしく思っております!漫画の中からどれをコンテンツ化するなど、漫画を読むことが仕事の時もたまにあります(笑)大変な部分は、自分が関わったコンテンツに対して、ユーザーさんから意見をいただくこともあります。

――意見っていうのは例えばどんな?

M:ん?、例えば「このデコメ、ちょっと変」とか……。

――アハハハ!! 「変」ってどういうことですか?

M:キャラクターが可愛くないとか(笑)。ユーザーさんから意見をいただくことはまれですが、貴重な意見なので、それを取り入れて反映させるように心がけています。あとは自分が企画したコンテンツが売れて、売上が上がった時を「やったー!」と思います。

――なるほど。では山梨さんのやりがいは?

Y:モバイルページの構成なども自分で考えて作っているので、それがサイト上で実際にアップされた時にやりがいというか、達成感がでてきますね。あとは私が携わっているサイトはアフィリエイト収入※2によって運営されているので、ユーザーさんにポイントをたくさん貯めていってもらえれば売上につながるので、うれしいですね。
※2→リンク先サイトの商品が売れることによって得られる収入のこと

――では逆に凹んだりするのは?

Y:打った施策が不発に終わった時ですね。モバイルは良かったのか悪かったのかが、すぐに結果として出るんです。3?4日で分かるので、そこで一喜一憂しています。

――では何かプロモーションを行う時は毎回ドキドキする感じですか?

Y:ん?、でも回数が多いので、すこし慣れちゃいました。とにかく日々の変動がすごいので、うまくいったことも次の日にはどうなるか分かりませんし、ドキドキしている暇もない感じです。

――メインのターゲットはやはり10代後半から20台前半ですか?

Y:そうですね。10代の女の子が多いですね。中学生もいますよ。リクエストの年齢欄を見ていると、14歳とかも普通にいます。リクエストの傾向で言うと、中学生も20歳くらいのユーザーさんも変わらないですけどね。やはり流行のJポップが好きな人が集まっているイメージですね。なので、年齢による傾向の違いはあまりないかもしれません。私もこの仕事をやるまではインディーズのロックがすごく好きで、AKBとかにもぜんぜん興味がなかったんですけど(笑)、意識が変わりましたね。顔と名前も一致するようになりました(笑)。

――ではメディアのチェックも欠かさずに。

Y:そうですね。ユーザーさんの中には流行の音楽に敏感な方も多いので、最新の音楽ネタは一通りチェックするようになりました。

――では最後に花崎さん、お願いします。

H:コンテンツ制作に関しては、“配信する”ということ自体に意図があります。ユーザーとミュージシャンとの橋渡しとして、曲を届けていると考えるとやりがいを感じます。

――そうですよね。大事な仕事です。花崎さんは以前メーカーで働いていて、さらにプレイヤーの経験もあったわけですよね? 

H:そうですね。それぞれの経験が積み重なって今につながっていると思います。あとは実質的な作業で言うと、自身が携わっている業務の効率化ですね。それまで行っていた業務を改善することで、1時間の短縮になったとか、そういう部分に対する取り組みにはやりがいを感じます。

――逆に大変なところは?

H:すごくリアルな話になりますが、例えば「○日までに100曲を切り出さないといけない」となると、精神的に追い詰められることはあります。ただ、弊社は “配信させていただいてる”立場なので、要望にはなるべく応えたいですし、新しい曲を素早く、多く出せればと思っています。

――そうですね。

H:あと、作業量が多い時にいかに効率よく進めるかは、スタッフの体調やその時のモチベーションにもよると思うんです。時にそういった部分は関係無しに策を練ることも必要ですが、やはりスタッフは機械ではなく人間なので、そこは考慮しなければなりません。

――「あの人、体調わるそうだな……」みたいなことまでも見ているということですか?

H:そこまででもないですけど、たとえばミスが続いたりすると、「私生活で何かあったのかな」とか(笑)考えますね。性格とかもありますし。仕事の頼み方も人によって変えたり、あえて変えなかったり。そういうのはあります。

未来の予言まで、スケジュール管理!? ~仕事で心がけていること~

――仕事をする上での心がけやモットーはありますか?

Y:スケジュール管理ですね。特に私は忘れっぽいので、必ず手帳に「未来にこういうことが起きる」くらいのところまで、予言じゃないですけど(笑)。

――手帳に「未来にこういうことが起きる」まで!?

一同:あはは(笑)

Y:あ、いや(笑)、作業として、半年に1度とか、月に1度くらいの、毎日追われるレベルじゃない仕事もあるのでそれを書いておいたり。あと、突発的に入る仕事とかが多すぎるとどうしても漏れてしまうこともあるので、必ずメモをしていますね。書き忘れたら終わりです。

――そうですよね。「あの曲、配信されてない!」ってなると最悪の事態ですもんね。

M:私はとにかく人と話すことです。

――それはお客さんと、ですか?

M:お客さんもそうですし、社内でもそうです。仕事の話もしますし、プライベートな話でも、とにかくコミュニケーションをとることが大事だと思っています。

――そう思うようになったきっかけはあるんですか?

M:もともとすごく人見知りで、コミュニケーションをとるのが苦手だったのですが、仕事をする上でコミュニケーション力はとても大事だと感じたので、今では自ら話しかけたりするようになりました。これからも、もっとコミュニケーション力を高めて色々な方々とお話しできればと思っています!!

Y:それは私もそうですね。何人かのスタッフで作業分担をしているんですが、やはりメールのやりとりだけでは分からないことが出てくるので、そういう場合は話を直接きいて、分からないことを減らすようにしています。しっかり把握しないままに仕事が進んでしまうと、あとになって大変なことになったり、修正がきかなかったりします。

H:確かにコミュニケーションは大切で、こういう職種だと1人で進める作業と、それぞれに分担が分かれる作業が混在しているので、必ず情報共有をしなければなりません。手間はかかりますが、スケジュールをガントチャート※3にして可視化したりしています。
※3:作業の進捗状況を表す棒グラフ状の表

Y:あとは流行の情報に敏感になることですね。そうしないとすぐにユーザーさんに追い越されてしまうんで。

H:そうですね。最新のニュースや新しい情報はいち早く把握しておくようにはしています。

――あ、なるほど。「どんなアーティストが流行っているか」といった情報だけじゃないんですね。流行って、配信する側が作るものとユーザーが作るものと両方ありますもんね。

Y:そうですね。うまくユーザーを巻き込まないと活性化しません。

3人とも、答えは同じ?? ~仕事での必需品~

――常に持ち歩いているものってありますか?

H:……水? あれ? そういうものじゃなくて(笑)?

――あはは(笑)いいですよ。なぜ水を?

H:水分補給で……(笑)。

Y:私も水ですね(笑)。

――あら。南さんはどうですか?

M:私も水分補給を……(笑)。

一同:あはは(爆笑)

――もうちょっと“この仕事をする上で”、みたいなものがあるとうれしいんですけど(苦笑)。“人間として”ではなく(笑)

H:そうですね(笑)。やはり携帯端末は必ず持っていますね。各キャリアごとにチェック用として。あとはヘッドフォンかな。

M:私も携帯とパソコンです。それがないと何もできなくなります。すべてがそこに詰まっています。

Y:私は手帳ですね。手書きの手帳がないと安心できません。

自分の手で作って、結果を出していきたい。 ~今後の目標~

――将来の目標はありますか?

Y:私はモバイルサイトの運用に関して、まだ分かりきれてない部分が多いので、1人で最後まで作りきれるようになりたいと思います。自分の好きなモバイルサイトで、ある程度の収益も考えつつ、自分で設計して構築できるようになりたいです。

――企画からデザイン、実装まですべてを、と。

Y:そうですね。自分で作りたいと思ったものを具現化できる力がほしいです。どれくらい年月がかかるか分からないですけど。今はそんなことを思います。

――分かりました。では花崎さんは何かありますか?

H:私は、今の業務に関して、できる範囲をどんどん広げていきたいです。例えば今の業務とはまた違った目線を持たなければならないプロモーションやマーケティングのことなどを自分で勉強して把握することで、今やっている制作の業務をもっと有意に進めることができると思うんです。知識を広げて、新しい企画や新しいビジネススキームを自分の手で作って結果を出していければと思っています。

――なるほど。これから新しく知識を得たいと思っている分野はありますか?

H:まずは、手元にある制作業務の知識をもっと深めてからになるかと思います。これからどんどん市場も変わり、求められる品質も変わってくると思いますので。

――では最後に南さん。

M:これまでの経験を活かしながらもっとスキルアップしていきたいと思います!一から企画を考えて自身でプロデュースしたり、キャラクターに関わるビジネスで自分のスキルを高めていきたいと思います!

――具体的な構想はありますか?

M: 現実的にすぐに対応していかなければいけないと考えているのは、スマートフォンに対応したコンテンツを作っていくことだと思います。今後一番伸びる市場だと思いますし、キャラクターを使ったゲームやコンテンツ等を企画してプロデュースしていきたいです!

強い気持ちを、ずっと心に抱いて。 ~メッセージ~

Y:どの業界もそうだと思うんですが、音楽業界も華やかそうに見えて、大変なことがたくさんあります。ちょっと面倒くさいこともありますけど、やりがいを見つけて、やり遂げられるような気持ちを持って、臨んでほしいですね。憧れだけだと壁にぶつかった時に残る人と残れない人が分かれてきます。「音楽でビジネスがしたい」という強い気持ちを持って頑張ってください。

M:「好き」という気持ちさえあれば、何でも出来る気がします!!私自身も「デコメが好き」というだけで、未経験からこの業界に入りましたが、もう4年半以上が経ちました。仕事と恋愛は似ていて、「好き」という気持ちからどういうふうに発展させたいかを考えて、実行することの繰り返しが大事で、成功したときに自分のモチベーションにもスキルアップにもつながると思います!

H:音楽だけではなく、どんな領域のビジネスにおいてもウェブは必須だと思います。そこにはクリエイティブな部分と、生産管理などの管理的な部分があります。実際に働き始めると、自分の中での理想と現実がかけ離れていたりすることも多いんですが、「自分はこれがあるからやれるんだ」ということを一つでも持って、それをずっと心に抱いて頑張っていただければな、と思います。

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