大宮駅で、各地から集まった地元の友人たちと合流し、レンタカーを借りた。 昔の話を弾ませながら、秩父は長瀞へと車を走らせる。まず訪れたのは宝登山ロープウェイ。さっそくロープウェイに乗り、山を登ったが、どうやらここが頂上ではないらしい。そこから少し歩くと間もなく山頂へ着いた。大きな何本もの木の間から下の景色を見ると、自然に満ち溢れた秩父の町が一望できた。同じ高いところからでも、都内のビルから見下ろす景色との違いに心が休まる。

この旅で最後に訪れたのは、日本三大名瀑のひとつとも言われる華厳の滝。滝を見る展望台へはエレベーターで向かうのだが、外に出るとすぐに大きな滝がものすごい音をたてて目の前に現れる。それと同時に、大量の水しぶきが体にかかった。何メートルも先にある滝から跳ねる水しぶきが、こんなに遠くまで飛んでくるのかと衝撃を受けた。迫力満点の滝つぼだけでなく、よく見ればその周りを彩る雄大な自然とのコントラストが美しい。展望台の先へ行けば行くほど飛んでくる水しぶきは激しくなり、その壮大さを身をもって感じた。