言葉は時代と共に変化していきます。
そんな目まぐるしく変わる時の流れの中でも
「未来に残していきたい」と思う
日本伝統の美しい言葉を紹介します。
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朧月夜とは、春の夜にぼんやりとかすむ月、
またそのような月が出ている夜のことをいいます。
朧月夜にしみじみとおもむきを感じるのは
日本人の特有の感性ではないでしょうか。
桜の花びらが風に乱れ散るようすを吹雪にたとえた言葉。
桜は儚さや潔さを感じさせるその姿から
古くより日本人に愛されています。
うたかたとは水の中や表面にできる泡のことで
儚く消えやすいものの例えとして用いられます。
口にした時の響きの美しさも魅力的です。
蛍の発する光のことです。
幻想的なその光は恋の思いや身を離れる魂として
日本の詩歌に多く詠まれてきました。
たくさんの蝉が鳴いているさまを時雨の降る音にたとえた言葉。
時雨とは晩秋から初冬に降る通り雨のことで、
夏のうだるような暑さの中で聞くこの言葉は
なんだか涼しげですね。
茂った気の葉の間を漏れて射す日の光のこと。
英語には該当する言葉がありません。
日本人の自然を愛する心が形になった言葉なのだと思います。
雪の異称で、むつのはなとも言います。
雪を表現する日本語は他にもたくさんあり、
真っ白なその姿は冬の象徴として親しまれています。