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サマーソニック2016 ライブレポート 8月20日~8月21日

~17回目のモンスターフェスも、誰もが熱くなる「大音楽祭」へ~ サマーソニック2016 1日目

8月20日と21日、今年も幕張で、日本最大級の都市型フェス「サマーソニック2016」が開催された。初日は朝の段階から雨模様。ただ天気はどんよりしているが、会場はすでにたくさんの人で溢れかえっており、熱い盛り上がりを予感させていた。

マウンテンステージにて、最初の演奏を待つ。今年のオープニングアクトは、初出演となるロックバンド、Joy opposites。刺激的なギターの音色から、彼らのパフォーマンスは始まった。MCで「今回が俺らのファーストライブだ」と話していたが、その実力は、初めてとは思えないほど完成されている。ステージに集まった観客は、ノリノリで音楽を楽しんでいた。


次に向かったのは、となりのホールであるソニックステージ。ここでは、ガールズヘヴィメタルバンド、Aldiousをみることに。今か今かと待ちわびる人が大勢いるなか、ハイテンションでメンバーが登場した。全体を通して印象的だったのは、彼女ら全員が、とにかく頭を振り乱してパフォーマンスをしていたことだ。長かろうが、短かろうが、縦横無尽になびく髪の毛に、グループの揺るぎない「強さ」を感じた。

海側に移動するために幕張メッセを出ると、降っていた雨はいつの間にか、光が差し掛かるくらいまで回復。これもサマソニを楽しみ、燃え上がる観客の力なのだろうか。

砂浜が太陽の光を反射し、より一層暑さをうながす。そんな場所に設置されたビーチステージでは、あの有名なお笑い……ではなく、ダンス&ヴォーカルユニット、RADIO FISHで盛り上がった。当然ながら、知名度の高い2人であるため、会場はつめかけた人で溢れかえる。どの曲も、掛け合い、ダンスがおもしろく、「perfect human」がかかれば、ゲストのボルテージは最高潮に。お笑い×サマソニという、斬新なコラボレーションは、大成功で幕を閉じたに違いない。

お昼も回っていたので、しばしここで休憩。すでに1アーティストが終わるごとに、名物のソニ飯を堪能していた。お腹がすぐ空くのは大変である……。牛串焼きやいちごけずり、ラーメンを消化していたが、ここでは冷たいそばをオーダー。熱い体によく効く。同時に購入したマンゴーラッシーで、ひと息をついた。

お腹も満たされ、次に向かったのは、レインボーステージ。登場したのは、圧倒的な歌唱力を誇るLiSAだ。約40分間にわたり、ロックで透き通るボイスと、可愛げのあるMCで観客を魅了した。「かくかくしかじかいろいろなことがあったけど、今LiSAという音楽をやらせてもらって、サマソニのステージに立てて、本当に嬉しいです」「今日見たステージを忘れないでください。今日LiSAと一緒に遊んだことを忘れないでください!」この思いは、我々のココロに響いた。

降りしきる雨。先ほどの日差しは跡形もなく消え、お日さまのかくれんぼが再開する。そんな頃、マリンステージでは、世界中で絶大な人気を誇る歌姫、FERGIEのパフォーマンスが行われていた。天候に負けない彼女の力強い歌声が、アリーナや2階席、3階席までをもつつむ。圧巻の演奏も、歌をさらに輝くものにしていく。アンコールもあり、会場の熱気は最高潮と言うにふさわしいものであった。

移動する頃には雨もあがり、いよいよ夜の祭典へのカウントダウンへ。ここでパークステージに移動。「Live on the Road」と名がついた会場は、様々なバンドが登場する。私が見たのは、「とにかく謎に包まれているバンド」Xmas Eileenだ。登場曲が、季節外れのジングルベル。グループ名を連想させるものだ。力強く、叫びにも似た3人の歌声は、観客を興奮させる。パークステージでしか見ることのできない、お祭り状態を楽しむことができた。

そして、1日目最後のアーティストのパフォーマンスを見に、再度マリンステージへ。照明が、夜空をも光り輝くものにしているようにも感じる19時40分。会場超満員、大盛況の中、この日のヘッドライナーである、エレクトロニック・ミュージック・グループ、underworldが登場した。イギリストップクラスの演奏は、まさに圧巻。決して多くない歌詞だが、その一言一言に、メッセージ性を感じる。そして、完成された彼らのメロディは、来場者をとりこにしていく。一瞬のブレイクをはさみはじまった「Two Month Off」で、ボルテージがさらにアップ。たった2人で、あの大きなマリンフィールドをものにする姿は、誰もが憧れ、かっこいいと思うのではないだろうか。観客ブースにも、演出がほどこされた。曲に合わせ、色とりどりに発色するボールが縦横無尽にめぐっていく。そして最後には、サマソニ名物の花火も打ち上がった。その瞬間、盛り上がりは、1日を通して最高に達したと言ってもいいだろう。

普段、あまり聴くことのない音楽に触れることのできる場として、このサマーソニックはひとつの大きなポイントである。今年も、たくさんのことを吸収し、たくさんの新たなことに興味を持った。年々進化を続ける、この夏のモンスターフェス。まだ宴は、2日目もある。全力ではじけろ。そして、心の底から楽しめ。

藤沼 幸士郎





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