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4月12日、渋谷公会堂にてSissyワンマンライブ「ユメノヒトツ」が開催された。これまで行ってきたライブ史上最大キャパでもあり、デビューのきっかけとなった、「ディスクガレージ30周年オーディションライブ」の会場でもあったので、メンバー自身も強い気持ちで望んだのではないだろうか。会場にも、幅広い層の人々が見受けられた。
   
SEが流れ始めると同時に過去の映像、5年前行われたオーディションライブでの映像、メンバー１人１人のライブへの思いがスクリーンに映し出され、メンバーが現れる。登場と同時に盛大な歓声が送られた。そして、１曲目の「Hello」に突入。観客は手拍子をして、ノリノリであった。「ドレミの魔法」では、Vo.松田栄作が「さあ、Sissyのライブが始まります」と煽るとオーディエンスも「オー！」と大きな反応が。観客もメンバー同様に今日のライブを楽しみにしていたんだなと強く感じられた一瞬であった。アップテンポな楽曲は続き「Ready Go!」へ。サビでは、メンバーと一緒に拳を突き上げ会場は一つになっていた。次に「HOME」へ。曲名通り、家のような温かい雰囲気で心が温まるような楽曲だ。春は出会いの季節でもあり、別れの季節でもある。その別れの悲しみを歌った「サクラ」や「旅人」、「つらい時は、いつも音楽に助けてもらっていた。この曲もそんなみんなにとって、そんな楽曲になってほしい」と「光と影」が披露。そこから「26:00」、「ヒトリヨガリ」と落ち着いた楽曲が続き、Vo.松田栄作の温かい声に観客も聞き入っていた。「デビューのきっかけの場所で、またここでライブができるように、がむしゃらにやってきました。そして今日それが叶った。ありがとうございます。」と感謝を口にし、5年前にこの場所で演奏した「朝焼けと夕焼けの星空」が披露された。

 MCを挟み、ライブも刻々と終わりに近づいていく。終盤戦１曲目の「Passion!!」では会場全体がタオルを振り、１階席、2階席関係なく大盛り上がり。アップテンポなナンバーは続き「POP MUSIC!!!」で、ライブはどんどんヒートアップしていく。会場の息もぴったり。楽曲の中には各々のソロタイムがあり、力強くも正確にリズムを刻むDr.佐藤公彦、いつも以上に体全身で音を再現し攻撃的なフレーズで観客を沸かせたBa.示村俊人、様々な音色でテクニックを見せつけたGt.原理史。ソロが終わり盛り上がっていると、Ba.示村俊人が演奏中のメンバーの写真を撮りTwitterに投稿。その後、「みんなも写真を撮って共有しよう！」とメンバーが呼びかけ、会場全体がシャッター音で包まれた。彼ららしい、ファンのことも考えながらの、バラエティ豊かな独特なパフォーマンスだ。「届いてI LOVE YOU」では観客も一緒に振りを行い楽しそうであった。「マイケル」と続きMCへ。
「最後の曲です」と言うと、会場には「やだ！」との声が鳴り止まなかった。そして「Best thanks」が演奏され本編は終了。

そして、アンコールの声が鳴り響いたと思っていると、その声はいつしか観客の「Ready Go!」大合唱へと変わっていた。ファンからのメッセージが書かれた黄色のつなぎを着てメンバーが登場。MCではこれまでの苦労、ここで今ライブが行えている感謝を語った。そして、この日の為に新曲を作ってきたと、ワンマンライブのタイトルでもある「ユメノヒトツ」を披露。後ろのスクリーンには、つなぎにファンからメッセージを書いてもらっている様子が映し出されファンとの絆の深さが強く感じられた。MCでは涙を我慢するVo.松田栄作が強く印象的に残っている。改めて感謝を口にしてラストの「また明日」。会場全体での大合唱、メンバーのこの日までの努力が感じられる笑顔であった。

最後にメンバー１人１人から一言ずつこの日のライブへの思いが語られ、お辞儀をすると会場はいきなり真っ暗に。スクリーンに、夏ツアーの日程、シングル、アルバムの告知、来春も渋谷公会堂でライブが行えるようにとのメッセージが映し出される。メンバー自身も何一つ聞いていなかったと、驚きを隠せない様子。テンションが上がったと予想外のあと１曲やると「Passion!!」でSissy初の渋谷公会堂ワンマンライブ「ユメノヒトツ」が幕を閉じた。着々と勢いを増し、夢の一つであった今回の渋谷公会堂でのワンマンを成功させたSissyの今後の活動に期待だ。


（ライティング：小野寺　コーディング：真鍋・冨塚　撮影：冨塚）