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COLORS2014 RYOTA ライブレポート

COLORS2014 @新木場スタジオコースト

「空まで突き抜ける歌」

蒸し暑かった新木場の空も、ようやく日が傾き始め、トラックステージには風も吹いてきた。そんな中、ジャケットと眼鏡が似合う“爽やかな好青年”という言葉がピッタリなRYOTAは静かにステージに立つ。最初に披露したのは高知の方言、土佐弁を使って書いたという「歌が好きやき」。オーディエンスの一人ひとりを見つめ、語りかけるように歌う。
続いて披露されたのは「風」。この曲は“沖縄県は自分の地元の高知県と雰囲気が似ていてゆかりを感じる”という理由で書かれたもの。沖縄民謡を連想させる明るいサウンドと、会場に吹く爽やかな潮風が溶け合い、辺りは暖かい空気に包まれてゆく。イントロで手拍子を煽り、サビの部分では手を上げる笑顔の彼からは、音楽を純粋に楽しんでいることが伝わってきた。RYOTAの歌声は、新木場の空に高らかに響く。
“本来なら最後に盛り上げないといけないのですが、次はバラードになります。”キーボードの前に移動してそっと座り、微笑みながら言葉を紡ぐ。“上京する前、あることでヘコむ時期がありました。その時に書いた曲です。皆さんもそれぞれ、日々悩むことがあると思います。今日はそれを僕がバッグに詰めて持って帰ります。”そう言って呟くように歌い始めた「Song for you」。彼の内に秘めた熱は、ゆっくりと解き放たれてゆく。『“伝えたい”君の中の辛いことも忘れられるよう』このフレーズを何度も力強く歌い上げた。
最初のイメージとは裏腹に、迫力のあるステージを繰り広げたRYOTA。賑やかなスタジオコーストの空気を溶かし、癒しの空間を届けてくれた。

セットリスト
1.歌が好きやき
2.風
3.Song for you

<ライティング:矢富 コーディング:矢富 写真:SAGA AKIHIRO>

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